未来志向で人材強化を図りましょう!

ビジネス・トピックスVol.1 

 -安全・安心な経営のためにー

「社内検定制度」を構築して、未来志向で、

人材強化を図りましょう!

 今回は、弊社が、中小・中堅規模のお客様に対し、「知的資産経営」の強化策としてお勧めしている『社内検定制度』の構築について採り上げてみました。「知的資産経営」については、過去のビジネス・トピックスでも何度か採り上げてきましたが、〈企業の競争力の源泉となっている、人材、技術、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド等の目に見えない資産(無形資産)、即ち、〝企業の強み〟となる固有の資産を認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて収益につなげていく経営〉を意味します。

 知的資産は、「人的資産」、「構造資産」、「関係資産」の3つに分類されます。従業員や役員などのヒトに固有の知見など退職に伴って社外へ流出するものを「人的資産」と呼び、これを規定化したり、マニュアル化したりすることによって、組織全体の知見となったものを「構造資産」と呼んでいます。そして「関係資産」は、社外のステークスホルダー(例えば、仕入先などの取引先)との関係に起因する自社の強みのことです。

 

今回のテーマである『社内検定制度』は、「構造資産」の強化策の一つです。

「社内検定制度」の意義

社内検定制度とは、個々の企業や団体が、自社で働く従業員や職員(以下、「従業員等」と言います。)を対象に職業上必要とする技能・技術および知識をどの程度身に付けているかを客観的に、かつ適正に評価することを目的として、独自に制定する検定制度(社内検定)のことです。自社で社内検定制度を構築し、継続的に取組んでいくことを通じて、次の効果を得ることが期待できます。

1.社内の技能の見える化・標準化

→社内検定を構築する過程で、従業員等が職務を行う上でどのような技能・知識が必要であるのかが整理されるため、技能・技術の標準化が進み、品質管理や業務プロセスの向上に役立ちます。

2.技能・技術の公正な評価

→キャリア形成や能力開発の指針とし、処遇決定の基準とすることによって透明性が高まり、客観的な評価制度が構築し易くなります。

3.技能・技術向上の目標設定

→個々の従業員等、チーム、部署、そして全社という単位で、技能・技術および知識レベルの向上を目指した目標設定ができます。

4.業界内での差異化

→自社固有の人材育成システムが構築できます。

5.広報効果・企業ブランドの向上

→独自性のある前向きな取組みは企業のイメージアップにも貢献し、商品やサービスのブランディングにも役立てることができます。

 

 「職業能力評価基準」の活用

当社が、お客様よりご相談を頂き、社内検定制度の構築をサポートさせて頂く際には、「職業能力評価基準」の利活用をお勧めしています。職業能力評価基準とは、わが国の「職業能力評価制度」の中心をなす公的な職業能力の評価基準として、厚生労働省が提供しているものです。

仕事をこなすために必要な「知識」と「技術・技能」に加えて、「成果につながる職務行動例(職務遂行能力)」が、業種別、職種・職務別に整理されています。業種横断的な事務系職種のほか、電気機械器具製造業などのものづくりから、ホテル業などのサービス業まで56の幅広い業種に分けて整備されており、採用や人材育成、人事評価、さらには社内検定制度や試験の「基準書」として、様々な場面で利活用されています。

厚生労働省では、「職業能力評価基準」をもとに、企業が人材育成に取り組むにあたって、より簡単に利用できるツールとして「キャリアマップ」、「職業能力評価シート」を提供しています。当社では、これらを社内検定制度の構築ツールとして利活用するためのノウハウを蓄積しています。

▲例:WEBコンテンツ業のキャリアマップ

各レベルの習熟の目安となる「標準年数」については、各企業の特性(企業規模、業態、業務内容、人事方針など)に応じて相違が生じるため、あくまでも目安として活用します。

経営品質の向上をめざして

「社内検定制度」は、必ずしも、現在の事業規模(従業員数、組織体制など)に基づいて構築する必要はありません。従業員数が、現在の2割増、3割増、そして倍増した際に求められる〝人材〟を想定して構築すれば、事業戦略の立案ツールとしても有効に活用できます。

この記事は2021.09.12にニュースレター「ビジネストピックス2021.09号」として発行したものを再編集しました。